土地を探す人なら一度は耳にすることになる「旗竿地(旗竿の土地)」
旗竿のようにL字型に曲がった土地のことです。特殊な形状からメリットとデメリットがはっきり分かれる土地なんですが…
実は私たち夫婦がかなり土地を吟味して、結果として選んだのがこの「旗竿の土地」なんです。
実際に建ててみてどうだったか、実体験をズバリご報告します!
迷っている方に少しでもご参考いただけることがあれば嬉しいです。
旗竿地 一応見てみたら…
すっかり土地探しが楽しくなった私たち夫婦。
この日見てみたのは、気になっていたとある住宅街。
興味半分で、担当のSさんに連れられて夫と行ってみることにしました。
行ってみると大きなお家が点在しています。紹介された物件は、土地を何区画かに分割したものでした。
広い方が値段が安い?
Sさんに提示してもらったのが次の2つの区画。
ん?
何か変だと思いませんか…?
そうなんです。区画①の方が広いのに600万円も安いんです。
初対面 旗竿地
そうなんです。区画①のお安い方が私たちが購入することになった「旗竿の土地」なんです。
L字型に曲がった土地で、4面を住宅に囲まれているのですが、入ってみると住宅に遮られているため、静かで何となく落ち着く感じもしました。
接する道路は幅4メートルの一方通行で、車の往来はほとんどなし。
隣り合うお宅とも十分に間隔が空いていて風も抜けていく感じがします。
ここ、悪くないかも…
というのが、第一印象です。
隣の区画②よりも広々としていて、同じ値段だとしても旗竿の土地の方が気に入ってしまいました。
建築士さんに即相談
前回までの教訓を活かして、建築士さんに即相談です。
図面と写真を見せると、旗竿の土地が気にならなければ、最高に良いかもとのこと。
メリットとデメリットを詳しく聞いてみました。
旗竿の土地 一般的なメリット・デメリット
旗竿地の一般によく言われるメリットとデメリットがこちらです。
・一等地でも安い
・奥まっているため静か
・プライバシーが守られる
・外壁に凝る必要がないのでお安くできる
・日当たりが悪い
・間口が狭く工事が不便
・風通しが悪い
・防犯面の検討が必要
一般的なデメリットを、今回訪れた土地で具体的に検討してもらうと…
・日当たりが悪い→???
・間口が狭く工事が不便…間口は3mあるので重機も入れる→問題なさそう
・風通しが悪い…住居がそれほど密集していない→問題なさそう
・防犯面の検討が必要…扉や窓の配置や対策によって解決できる
日当たりのことだけが未知数ですが、後の項目は問題なさそうです。
日当たりが悪いのは嫌だなぁと思いましたが…
建築士さんに現地を見てもらう
建築士さんも現地を詳しく見てみたいという話になり、実際に建築士さんと再び現地を訪れました。
すると、日当たりの問題は周囲の建物の高さを計算すると、2階をリビングにすることで、十分解決できるとのことでした。
そんなに明るくなるのかなぁと、不安もありましたが、先に結論を紹介すると、実際に2階の窓から差し込む光がこちら。

明るすぎるくらいです!
この窓が4面についていて、天窓もあるので、明るくていつも一部の窓には薄手のカーテンをひいているくらいです。
3階に至っては周りに遮るものがないので、室内でも日焼けするほど、サンサンのお日様に遭遇できます。
(採光の工夫については、あらためて詳しくご紹介しますね。)
旗竿地 購入決定!
というわけで、こちらの旗竿地を購入することに決めました。
実際には、不動産さんに手付け金を払ったり、建築士さんに小さなお家の模型を作ってもらい、光を当てて採光をシミュレーションしたり、土地の所有権を詳しく確認したり、銀行とのローンの審査やら、もう少しアレコレしましたが、土地が決まると、一直線という感じで進んで行きました。
旗竿地 実際の住み心地は?

ちょっと先回りですけど、じゃあ実際に旗竿地に住んでみてどうだったの?というあたりをご報告します。
日当たりは?
日当たりについては、先ほどのように2階、3階は申し分ありません。
1階についてはそれほど明るくないので、寝室やお風呂、ウォークインクローゼットなど強い明かりが当たらない方が使いやすい部屋を配置しました。
結果として1階、2階、3階と光の強さを利用したメリハリのあるお家を作ることができました。
騒音は?
奥まっていて、周囲に建物があるので、とても静かです。車の音などは聞こえたことがありません。
台風や強風は?
台風とか、強風のときも家屋が直撃されることがないので、風が直撃せず、安心感があります。
防犯は?
防犯性に関しては、窓には格子をはめて一応セコムも入れましたが、うちの敷地に侵入するには周囲の住宅の目もかいくぐる必要があるので、それほど心配いらないこともわかりました。
「竿」の部分は使える?
旗竿の竿の部分には車を入れたり、自転車を置いたり、木を植えたり、子どもの遊び場になったりととても便利に使っています。
また、お家を建てた後で2人目の子どもが生まれたのですが、現在2才。ドアから飛び出していってもすぐに道路があるわけではなく緩衝地帯的に竿の部分があるので、小さな子どもにとっても安全です。
今回のまとめ
いかがでしたでしょうか?今回は旗竿地についてご紹介してみました。
土地探しをする中で旗竿地に遭遇したら、次の点を頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
・旗竿地と言うだけで除外しない
・旗竿地にしかないメリットも沢山
・建築のプロと十分なシミュレーションを
・特に間口と日当たりはよく検討
手の届かないエリアでも、旗竿地を候補に入れることで購入できるチャンスもぐっと広がります。
選択肢のひとつに加えてみて、一度は現地に足を運んでみると土地探しの視点が変わるかもしれません。
では、file3はここまでにしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました😊
次回は旗竿地に実際にお家をどう建てたのか、建築の工夫をご紹介していきたいと思います。
コメント