旗竿地に3階建ての家を建ててみた!④〜日当たり改善 建築・採光の工夫〜

お家作り

都内の旗竿地(27坪)を購入したわが家。

さあ、L字型の土地にどう建てるか?

最大の難関が、旗竿地のネックである日当たりをいかに良くするか?なんですが…

3階建てにしたり、リビングの採光を計算したり、イロイロと工夫してみたところ…

日当たりの問題がまるっと解決できました!

旗竿地 日当たり解消作戦〜土台編

作戦①土地をかさ上げ

四方を住宅に囲まれた旗竿地。

予算内で購入できたものの、1番のネックが日当たりです。

日当たりを良くするために、どう建てるか?

建築士さんが周囲の住宅と日の差し込む角度を計算したところ、土地の高さを一段かさ上げして住宅全体の高さを底上げすることで、2階には十分な光が差し込むとのことでした。

北側の高さ制限に守られる

と言っても、周りのお宅が建て替えになって、うちよりも高くなったら日当たりが悪くならないの?

という心配もあります。

でも、そこは大丈夫なんです!

建築基準法で、住宅には「北側斜線制限」という決まりがあり、厳密に高さの制限が決められています

うちの南に建てられたお宅は、北側の住宅(つまり、うち)の日差しを遮らないように、ある高さと角度に制限しなければならないと決められているんです。

うちの例で図解すると、こんな感じです。

南側のお宅との高さの関係。大体こんな感じです。

うちは、第一種低層住居専用地域なので、南のお宅は垂直に5mの高さまでしか建設できません。そこから決められた角度を付けて屋根がある形です。

現在の南側のお宅は、この図のように制限ギリギリに建っていることが分かりました。

つまり、現状の環境で日当たりをクリアすると、永続的に日当たりの心配はなくなるというわけです。

北側斜線制限

北側斜線制限は、「第1種及び第2種低層住居専用地域」「第1種及び第2種中高層住居専用地域」に適用される法律です。

具体的には、第1種、第2種低層住居専用地域は敷地境界に5m、第1種、第2種中高層住居専用地域は敷地境界に10mまでが、垂直に建てられる限界です。

そこから一定の角度(1:1.25)で線を引いた内側に傾斜をつけて屋根を設置するなど、北側の家に日差しが当たるように配慮する必要があります。

旗竿地日当たり解消作戦〜リビング編

土地をかさ上げした事で、十分光が差し込むようになった2階のリビングの様子がこちらです。

2階リビングの様子

薄手のカーテンを閉めても常にこれくらいの明かりが差し込みます。

リビングにどう陽光を入れたのか、まずは天井の高さを工夫しました。

作戦②リビングを高天井に

まずは、リビングの天井を高くして、上部には小窓を多く設置しました。そして、南面には天窓も2つ作りました。

計16の窓によって、日差しの角度が変わってもいつでも陽光が差し込みます。

南側(画面右)と東側

南面の天窓

作戦③小さなバルコニーで目隠し&採光

そして、旗竿他の竿にあたる道路に抜ける部分。唯一、遮る建物がないスペースになります。

こちらからの光りを余すことなく取り入れるため、センターに大きい窓を設置し、目隠しと中庭も兼ねて小さなバルコニーにしました。

採光も兼ねた小さなバルコニー

大きめの鉢でミズナラを育てていますが、常に水をやらないと枯れてしまうくらい日当たりが良すぎるバルコニーになります。

外界とリビングをつなげることで、奥まった場所という感覚がなくなる効果もあります。

旗竿地日当たり解消作戦〜3階編

作戦④3階からの光を取り入れる

そして、次なる作戦がお家を3階建てにしちゃおう!ということでした。

3階って、私たち考えたこともなかったんですけど…

実は想定より坪数のない土地を購入した場合には、土地代が安くなるので、3階建てにしてもトータルではお安くなるケースが多いんです。

3階からの光と風

結論を先回りして言いますと、3階建て大成功でした!

3階には、子供部屋と夫の書斎、広めのバルコニーを入れたのですが、見晴らしが良くて、日当たりも最高。窓を開けると、3階から吹き込んだ空気が、2階にも循環してきます。

そして、3階の光りは、吹き抜けの階段を通じて2階のリビングも照らしてくれるんです。

リビングから3階へ伸びる階段

採光面での旗竿地のデメリットを一気に解消できます。

しかも、旗竿地こそ3階建てにした方がいいことは他にもありまして…(話がそれるので、こちらはまた別の記事でお伝えしますね)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

旗竿地と言っても、周囲の環境や、適応される法律、土台や設計の工夫をする事で、明るい日差しのお家にする事も可能でした。

土地探しをしている人に少しでもお役立ていただけるヒントとなれば嬉しいです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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